Reflection 《リフレクション/振り返り》
Post date: 2019/01/11 6:41:59
経営シミュレーションをはじめ、体験型の研修では《リフレクション/振り返り》が学習に重要な意味を持ちます。その結果「気づきを得られた」とよく言われます。
「振り返りをすると、気づきを得られる」で、説明としては十分な気もしますが、少しだけ深く考えてみましょう。
私は、経験したことにさまざまな角度から光を当て、多面的な解釈をすることだと考えています。ふだんの捉え方や表面的な捉え方以外の見方をすることで、気づき・発見が得られる、というわけです。「経験」には心理的なことが含まれますから、自分自身の内面に関わる気づきが得られることもあります。
ウェブで検索したもので、分かりやすかったのがこれ。
Reflection is concerned with consciously looking at and thinking
about our experiences, actions, feelings, and responses, and then interpreting or analyzing them in order to learn from them(Atkins and Murphy, 1994; Boud et al., 1994).
(引用者訳・太字も引用者)
リフレクションは、自分たちの経験や行動、感情、反応について、意識的に向き合い、考えること、そのうえで学びをえるために解釈や分析を行うこと(に関わる)。
同じ資料で、クリティカル・シンキング型のリフレクションとして、3段階のステップで問い掛ける方法が示されています。(引用者意訳)
1)描写的な(客観的に捉える)問い
2)(背景・原因・心理など)分析的な問い
3)評価的な問い(他の道がありえたか、これからどうするか)
3つ目は「これから」に関わることなので、学びの観点からは重要ですね。
これはこれでいいのですが、自分の視点で問い掛けると、新たな視点・解釈が生まれにくいものです。したがって、他人の視点を活用するのが効果的です。
基本の方法として、一緒にいて同じ経験をした人、似た経験をした人と、話をしながら振り返ります。自分には見えていなかった切り口・解釈が得られるからです。
また、第三者に経験したことを話すのも効果的です。説明するときに自然に聞き手の視点で捉え直すだけでなく、思いがけない角度から質問やコメントをされるので、新たな気づきが得られます。
このほか《リフレクション》については、このページ(カオナビ人事用語集 リフレクションとは?)も、理論的背景や手法まで広くカバーされていて参考になります。
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