自然経営研究会 2019年3月のMC私的レビュー

3月の自然(じねん)経営研究会 Monthly Conference は、「ティール組織」の解説者、嘉村賢州さんがメインスピーカーでした。

https://201903mc.peatix.com/view


イベントのレポートは、こちらの記事が的確なので、ご覧ください。(研究会のメンバーによるものですが、どうやってこれほど正確かつ簡潔に要点をまとめたのかと驚くほどです。ニュアンスの違いをほぼ感じません。)

https://note.mu/shinobunn/n/nde1de0d4f617


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私的レビュー

★筆者の記憶・解釈にもとづいています。登壇者の発言を正確に踏まえている保証はありません。予めご了承ください。

※上で紹介したレポートに載っていない内容を記します。

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「ティール組織」の著者、フレデリック・ラルーさんが「無意識のうちに緊張していた」という話が印象に残りました。

賢州さんによると、ラルーさんはベルギーで暮らしていたけれど、今はアメリカのイサカにあるコミュニティに家族で移り住んでいるのだそうです。

移住する前の段階で、現地で暮らす家に行ったときには、家の中(間取りや調度品だったはず)を、自分の好みに合うように変えたいと思ったのだそうです。


ところが、実際に移り住んでみると、変えたいという気持ちがなくなった。

関心がコミュニティに関わったり貢献したりすることに向かい、自分の家のことに関心がなくなった。

イサカのコミュニティはとても安心感がある場所で、それに比べるとベルギーでの生活は気づかないうちに緊張をしていた。

だから、無意識のうちに「自分の城」を築こうとしていたのではないか、と気づいたのだそうです。


このラルーさんの話が、嘉村さんのお話しの中でどういう位置づけだったか、よく思い出せません。

「全体性」と関連して、ラルーさんが家族(との時間)を大切にされている話の延長だったかも。


僕は、現代の都市的な社会で暮らしていると、自分でも気づかないうち、戦闘モード、あるいは、自己防衛モードに入っているんだな、と受け取りました。

少し拡張気味に言うと、個人主義のプレッシャーにさらされているということ。

それが取り払われたときにはじめて、自分の緊張に気づくのでしょう。


もちろん、そのプレッシャーや緊張がない状態の方が(つねに)良い、とは限りません。

しかし、そこには僕(たち)が経験したことのない世界・社会がありそうです。