質問会議――アクションラーニング
■「質問会議」とは?
「アクションラーニングの話し合いセッション部分」(※1)を、わかりやすく言い換えたものです。質問を中心にして問題解決のための話し合いを行うところから、そう呼ばれます。1回1時間程度、4~8名のメンバーで、うち1人がファシリテーター(正式にはアクションラーニングコーチ、ALコーチ)を務める形式です。
この手法は米国で開発されたもので、国内では日本アクションラーニング協会が普及を図っています。
弊社、朝尾は同協会認定のシニアALコーチです。(※2)
■何のために行うのか? どんな効果があるのか?
1)問題解決
解決策がまだないような複雑な問題を扱う
のですが、思いのほか新しい解決策が生まれてきます。必ずしも包括的な解決策とは言えませんが、具体的な行動を起こせるようにすることを目的にしています。
2)学習の促進
同時にもう一つ重要な目的であり、メリットでもある点は、参加メンバーの「学習」を促すところです。メンバーの「質問」やALコーチのファシリテーションを通じて「振り返り」が起こるしかけになっているので、考え方や前提条件などの枠組みが見直され、意識変容、行動変容をもたらします。これは「ダブルループ学習」とか「意識変容の学習」と呼ばれているものです。
3)チームビルディング
セッションを通じて、他のメンバーと脳ミソを連結させて問題解決に取り組んでいる感覚がもたらされるので、チーム意識、チーム力を高める効果もあります。
■ご利用になりたい方へ
企業などの組織向けのサービス提供になります。(1人ではできないので個人向けには提供しておりません。ALコーチを目指す方には協会の講座をお勧めします。)
組織でのご利用は、目的などによって実施形態などが変わってきますので、どうぞご相談ください。体験セッションをご希望の方もご相談ください。
■もっと知りたい方へ
日本アクションラーニング協会の代表による著書が入門書としてお勧めです。 清宮普美代「チーム脳にスイッチを入れる! 質問会議」
(そのほかの参考URL)
・日本アクションラーニング協会 <http://www.jial.or.jp/>
・同協会による「アクションラーニング」の説明(やや抽象的)<http://www.jial.or.jp/al/about.html>
・「チーム脳にスイッチを入れる! 質問会議」の紹介をしている日経BP社のサイト(コンパクトでかなり具体的)
<http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090205/324264/>
・「質問会議」の本を紹介した朝尾のブログ記事
<http://asao.way-nifty.com/empower_yourself/2008/09/post-c24b.html>
☆お問い合わせもどうぞ。
※1:「アクションラーニング」という用語について〔補足説明〕
一般には
「実際に起こっている経営上の課題を対象に、従業員のグループが解決策を検討する教育・研修手法。業務改革と人材育成の手法という側面も持つ。」(日経BP ITpro 最新IT用語解説より)<http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Keyword/20080306/295599/>
と説明されるものです。有名なGEのワークアウトもその一つとされます。日本では、選抜されたメンバーが数ヶ月にわたって題材となった現実の課題に取り組み、最後には担当役員や社長にプレゼンテーションをする、という形式が多いようです。
「質問会議」とはイメージにかなりギャップがありますが、日本アクションラーニング協会では、前述のようなものを「プログラム」と呼び、「質問会議」を「セッション」と呼んで区別しています。プログラムには、セッション、実践(行動)、セッション、実践、というサイクルが組み込まれます。
アクションラーニングにも流派のようなものがあり、問題解決・実践を重視するタイプや、学習・振り返り(リフレクション)を重視するタイプなどがあります。「質問会議」は、学習・振り返りを(問題解決・実践と同等に)重視するタイプと位置づけられています。
※2:本記事の内容は弊社、朝尾によるもので、日本アクションラーニング協会の公式な説明ではありません。予めご了承ください。