社長も投票で決める会社をやってみた

Post date: 2018/04/27 5:29:28

会社からルールをなくして 社長も投票で決める会社をやってみた 人を大事にするホラクラシー経営とは?

ダイヤモンドメディア 代表取締役の武井浩三さんの著書。

軽そうなタイトルではあるけれど、決して薄っぺらい中身ではありません。

武井さんが創業したダイヤモンドメディア社が10年間取り組んできた「ホラクラシー経営」のエッセンスが記されています。

すでにあった記事を再編集したものなので、体系的な記述を期待した人には物足りないかもしれませんが、エッセンスが詰まっています。

米国発の「ホラクラシー」がタイトルにも本文にも出てきますが、武井さん自身がおっしゃっているように、同社の経営はオリジナルの「ホラクラシー」とは違います。他に適切な言葉がなく、ホラクラシーが広まったので、それを使っているだけだと。

この経営スタイルの根底には、

「自由かつ自律的なワークスタイルを実践することこそ、企業を支える力の根源になる」という考えがあります。(p. 23)

私も、そういう環境のほうが「働くことの意義を高める」と信じています。

なお、タイトルにある「社長を投票で決める」というのは半分は本当ですが、半分は正確ではありません。この経営スタイルは「民主的な経営」と呼ばれることがありますが、

民主的 ⇒ 政治の民主主義制度 ⇒ 投票・選挙 ⇒ 多数決

という連想は当てはまりません。

この本でも「多数決を使わない理由」という項(p.65~)があります。

オープンな組織づくりに関心のある方は、ぜひお読みください。